ル・メニール＝ル＝ロワの熟成カマンベール
カマンベール「 le Pont l’Évêque」がノルマンディーの名高い遺産の1つであるというのなら、過去には才能ある熟成職人によって、ル・メニールもその名をとどろかせた時代がありました。2つの世界大戦の間、マルヌ通り7番地(現在は35番地）に家を持つマッソン氏が、自分の地下室をチーズの熟成に利用しようと考えました。その地下室に入るためには、重りを使って開くハッチを通る必要がありました。そして地下室は隣人、同じくメニール城の地下室と繋がっていたのです。1938年、ストラスブール広場に居を構えたラパン夫妻が、チーズ職人となります。シュヴリュール通りの住むインボット夫妻が、村で最後のチーズ熟成職人となりました。地下6メートルにある石灰岩質の採石所には、およそ200種以上のチーズが保存されていました。
ポム・スフレ – 1837年
噂によると、1873年、マリー=アメリー女王を運んでいたパリ―ル・ペック/サン=ジェルマン路線初となる列車が遅れていたと言います。調理したジャガイモが冷めるのを心配したPavillon Henri IVの料理人は、温め直すために油の中にジャガイモを入れたところ「フライドポテト」ではなく「ポム・スフレ」が出来上がった事に驚いたそうです。
ベアルネーズソース – 1837年
1844年、アレクサンドル・デュマ親子がサン＝ジェルマンのメディシス邸に移り住みました。多くの場合、近場のホテル、Pavillon Henri IVで食事を取っていたのです。そこにはデュマ・ペールにより「料理のアートとべアルヌ風カツレツの相棒」と名付けられた、かの有名なコリネという料理人がいました。一般的に考えられているのとは反対に、ベアルネーズソースはサン＝ジェルマン＝アン＝レーで誕生し ベアルヌとは関係がないのです。このソースは、1837年、Pavillon Henri IVのシェフのある失敗から誕生しました。失敗したエシャロットの煮詰め汁を黄身を使って乳化させることで生まれたソースなのです。彼は、ホールに飾られたアンリ４世の彫像を見ながら、このソースを「ベアルネーズソース」と名付けたのです。
 |
|
サン＝ジェルマンのポタージュ
エンドウ豆のスープのレシピは、北部へのルートからサン＝ジェルマンに伝わったのでしょうか？ このレシピは、サン＝ジェルマンのポタージュと呼ばれる、この地方のレストランでは定番メニューの豆を使ったポタージュのルーツだと言われています。
サン＝ジェルマンのピューレ
この料理は、サン＝ジェルマンのエンドウ豆を中心に、イヴリーヌ地方で盛んな野菜栽培の文化を反映しています。
 |
 |
チーズ「Le Debussy」- 20世紀
牛乳を原料にし、サント・スザンヌ・チーズ工場（パン通り）で特別に熟成させたこのチーズは、脂肪分70％のトリプルクリームチーズです。
チーズ「Le Saint-Germain」- 20世紀
同じく牛乳を原料としたトリプルクリームチーズで、サント・スザンヌ・チーズ工場（パン通り）のカーヴで熟成させています。たっぷりの刻みアーモンドでチーズを包み込んであるのが、Le Saint-Germainの特徴です。
ブドウ畑「デ・グロット」のワイン– 1999年
1999年、サン＝ジェルマン＝アン＝レーとル・ペックのコミューンが、観光振興を目的とし、サン＝ジェルマン＝アン＝レーのテラスの下にブドウの苗木を植え、ブドウ畑として開発する事を決定しました。
2000年4月、 広さ 2 000 m²の土地に1820株を植えた事で、2つのコミューンは8世紀に遡る事の出来る当地方のブドウ栽培の文化、13世紀以上の歴史を再び取り戻したのです。
ル・ペックのブドウは、非常に評判が良かったと言われています。
ブドウ苗木の植え付けは、サン＝ジェルマン＝アン＝レー農業・園芸高校の助けをかり、ワイン醸造家の技術支援をえて実地されました。
このブドウ畑には、ブルゴーニュタイプのワインを造るピノ・ノワールから生まれた2種類の品種が植えられています。
毎年9月のブドウ摘みの時期には、ワークショップやフェスティバルが開催されます。
甘味・お菓子
Le Saint-Germain – 1920年
パティスリー Hardyによって誕生した特産品で、スペイン産アーモンド入りのサブレ生地の上にサン=ジェルマンのクリームで出来ています。
Le Debussy – 1925年
これは、1862年パン通りにあったお店の近くで生まれた 偉大な音楽家を記念し 1925年、メゾン・グランダンによって作られたお菓子です。
ヘーゼルナッツビスケットとプラリーヌのムース、ラム酒漬けレーズンをチョコレートでアイシングしたお菓子です。
 |
 |
サン=ジェルマンのリンゴジュース
プランセス道路に位置する サン＝ジェルマン＝アン＝レー農業・園芸高校の農耕地で生産されています。
毎年ここでは、30～40トンのリンゴが収穫されます。
100％低温殺菌で昔ながらの製法で作られ、食感と味が滑らかなジュースです。
原料には、17品種のリンゴが使われています。